お好み映画紹介/Fave MOVIES

ブレード・ランナー/BLADE RUNNER : 私の人生観をくつがえした作品たち。
ジャンルを越えた大好きな映画の紹介です。

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ブレード・ランナー/BLADE RUNNER : 私の人生観をくつがえした作品たち。

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Director : Ridley Scott
Writing & screen play : Philip K. Dick (novel),
Hampton Fancher.
Cast : Harrison Ford / Rick Deckard
Rutger Hauer / Roy Batty
Sean Young / Rachael

  • 1■ブレード・ランナー/BLADE RUNNERblade-runner_icn.jpg

ブレード・ランナー/BLADE RUNNER

ブレードランナーは私が一番好きな映画です。
というより、一番感動した映画というべきでしょうか。
あのルトガーハウアーの名場面は何度観ても感涙しますね(^^;)。。。。

初めてみたのは20年ほど前、マリオンにロードショーで初日と最終日くらいに2回も行きました。
今でも思い出しますが、資料さがしとかいって仕事をさぼって行きましたよ(^-^;)
当時は客の入りはかなり悪く、最終日はがらがらでした。
ま、それだけに、よけいに想いがが募ったんでしょうね。
誰も認めてないけど、俺だけはこの映画のすばらしさが判るんだって!(^_^)

この映画を見ようと思った最初の動機は、エイリアンのリドリースコットの次の作品ということと、
あと、コンセプトアートがシド・ミードということ。
これも当時、シド・ミードは、まだ日本には輸入本以外は入ってきて無くて
すでにファンだったので、どうしても観たかったというのがありました。

雑誌の映画評では渋いハードボイルドモノということでしたが、
自分にとっては、とにかく衝撃でした。
ビジュアルもそうだけど、やはりルトガーハウアー。
最初の登場シーンは凄く嫌な印象なのに、ていうか生理的に受け付けないというか、
筋肉質というわけでもないし…(^-^;)
が、最後の方ではすっかりファンになってしまいました。
あの雨のシーン、「俺はおまえ達が観たこともない世界をみてきた…」と
詩情豊かに語るシーン、ほんとに胸が熱くなります。
「全ては、この雨のように流れてしまう…今、その時が来た…」といってこうべを垂れ、と同時に手元から鳩がパタパタと飛び立って…
もう、何度観ても感動してしまう。
後のインタビューによるとあの詩的なセリフはすべてアドリブだそうで、驚きです。
(余談)当時は気の合う代理店の仲間と、飲めば、このこうべを垂れるシーンをまねっこしあったもんです(^-^;)

ただ、この映画最高の完成度なんだけど、ひとつだけ気に入らない点が、それは最後のハリソン・フォードのモノローグ。
あれには「なんでそんな説明するんだよ!」と腹を立てましたヨ。(^-^;)
あんな説明っぽいモノローグ入れたんじゃあ、
レプリカントが、なぜ自分(ルトガーハウアー)を殺そうとする人間(ハリソン・フォード)を助けたのかって、問いかけが、ぶち壊されてしまいますからね。
第一くどい!
観客をバカにしてる!いちいち説明しなくても判るって!

なので、その後のモノローグがカットされてるヤツ-いわゆるディレクターズカット版(^-^;)、
見たときは、「あ~、これを最初に見ていたらなあ…」と、
これを最初に見ることができる若者(^-^;)を羨ましく思ったもんです。
ただ、あのユニコーンのシーン(^-^;)…あれだけは止めてくれ!デス。
ありゃ、どう見ても「レジェンド」の余りを繋いでる。
余計な付け足しするな!です。
で、ちまたにはあれにいろんな意味合いを付けてる輩もいるようですが、
あんなシーンに意味づけ求めるなんてバカも休み休みいえ!デス。
おまけにその後、監督が「デッカードがレプリカント」だと言ったとかなんとかって…、ふー!(^-^;)
監督のお遊びにいちいち振りまわされるなって!!
ま、本気で監督がそういったんなら、リドリー・スコット見損なった!ですね。
まあ、そもそもリドリー・スコットは映像派の天才ですが、
キャメロンみたいにSFマインドを持ってる人ではない。
だいたい最初の公開版の脚本の時点でディックは納得しているので、
それをそれまで何種類も出ていたであろう脚本のバージョンにすり替えるのは反則!
もしも今でもディックが生きていたら、絶対そういう脚色には反対したはず…。
(これに関してはディックのOKを取り付けるためにかなり脚本の書き直しがあり、
死の直前に公開版のラッシュを観て涙を流しながら感動したとシネ・フェックスにあります。)
とまあ、これはあくまでリドリー・スコットがデッカードをレプリカントという設定で
ディレクターズカット版を作った場合の話です。
私としてはそれは監督のジョークと考えていますし。
そもそもそういう予備知識がなければディレクターズカット版を観ても、
デッカードをレプリカントだなんて馬鹿なこと、普通は考えませんので意味無いです。
ホントのところは監督の周辺の関係者しか知らない話ですし。そんな作品の質を下げる設定をリドリーがするはずがない。

…とはいうものの、〔余談ですが〕ディックの「ユービック」のラストに
自動販売機から落ちてきたコインにその人の顔が刻印されている、ってのがありますので…(^-^;)
そういうオチは結構ディック好みかもしれませんが(^-^;)
だけど、ああいう安っぽいループものは作品を台無しにします。
エルム街の殺人のラストも安っぽいループ、ファイナルディストネーションのラストもそう!

なので、やはりデッカードは人間なんですよ。(^_^)
そうでなければ感動できませんって。
で、まだこの映画、未見の方へは、ディレクターズカット版をお薦めします。
そうそう、初めて買ったLDはこの映画です。(^_^)

Date : 2005/01/12 13:27 | by valley

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