映画・海外TVドラマの話題など…

DVDで見たんですが、
ひさびさに、”やっぱりリドリーは凄い!”と思える映画でした。
とにかくオーランド・ブルームが良い！！ 実は見る直前まで、凄い不安がありました。
というのも、
まず公開当時のキャッチコピー。
オーランド・ブルームファンを当て込んだような、、
まるでラブロマンスのような売り方。
もうひとつは、オーランド・ブルーム自身。

パイレーツオブカリビアンやトロイでも、
どうもいまいち存在感が薄くオーラがないというか、（名前にはあるが…）
いや、『ロード・オブ・ザ・リング』にあった華すらも
まったく感じられ無かったので…。
つまり主役を張れない俳優というイメージがありました。

ところがこの『キングダムオブヘブン』では
鍛冶屋のせがれから一国の王にすら望まれるという
絵空事を地でいく話・役柄なのですが、
それを完璧にリアルに
何の違和感もなく演じきっていました。
総てのセリフも生きた言葉として語られ
映画全体を彼が背負っていたといっても
言い過ぎではありません。

また、彼が騎士として成長していく描写が
あまり無く何で鍛冶屋のせがれがそんな偉大な剣士になれるの
という説得力が弱いのですが、それを見事に
彼の演技でカバーしていました。

で、映画の内容は…
日本に武士道があるなら西洋やアラブには騎士道がある。
いやあったというべきか。
そんなヨーロッパとアラブの騎士達が
理想の世界を創ろうとした、これはそんな映画です。
特にエルサレムとサラセンの聡明な二人の王と
宗教を隠れ蓑に欲に駆られる騎士達。
リドリースコットのメッセージがストレートに
美しいビジュアルと演出で伝わります。

劇場公開時に日本の配給会社が展開していた
オーランド・ブルーム ファンをねらった
「許されざる愛に翻弄される騎士…」（うろ覚え(^^;)）みたいなコピー…。
まったく腹が立ちますね！！
ラブロマンスを強調すれば女性客が増えるとでも
いまだに思いこんでいる馬鹿な映画会社の宣伝マン達…。
あの宣伝がなかったら劇場でみていたのに！！！